蝉が

横浜 三渓園 旧燈明寺本堂
横浜 三渓園 旧燈明寺本堂

 暑い一日でしたね。きれいな半月が出ています。朝、蝉が鳴いていたと、早起きの子が言っていました。今年初めての蝉の声です。梅雨が明けたことがきっと地中の蝉にはわかるのですね。そういえば随分前になりますが、横浜の三渓園で、荒川尚也氏の「空蝉」という展示会に行きました。梅雨の始まる頃。透明なガラスの蝉の抜け殻と室町時代の建物、旧燈明寺本堂。静かな灯りと揺れるガラスの世界。時々思い出します。深い深い流れを感じる展示でした。私の大好きな作家さんはやっぱりすごいなあと感じ入ったひとときでした。あのガラスの蝉の抜け殻の中には、確かに何か息をするものがいたように思います。昔荒川さんのガラスを見てこんなにやわらかいものがつくれるのかと思ってガラスを始めました。働かせてほしいと足を運んだものの、こんな大変な仕事は今のうちにやめておけと帰されて今ここにいます。時々お会いすると惜しみなくたくさんのことを私たちに教えてくれます。いつかあんなふうに心を揺さぶる世界をつくれる人に、私もなりたいと思います。n

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コメント: 1
  • #1

    西瓜堂 (火曜日, 19 7月 2011 18:31)

    ‘日本の夏じたく’ですね!僕も行きたかったな~毎年DMは頂くのですが、三渓園での展示は行った事がありません。荒川氏の作品、とっても気になります・・